Common’s Sense
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新入社員の3割が3年以内に離職
庄子 隆
第4回では、エントリーシートや面接において重要なポイントについて学びました。第5回からは少し話題を変えて、「社会人のリアル」「社会人が知るべきお金の話」がテーマです。(取材・文/古川紗帆)
― 「社会人のリアル」というおおざっぱなテーマを設定してしまったのですが・・・
まず、社会人になる前に学生の皆さんはアルバイトをする人が多いよね。ブラックバイトなども話題になっているけど、アルバイトの学生も労働者であって、保護される対象なのだということを覚えておいてほしい。怪我をしたら労災保険の適用になるし、給料が出ないだとか、割った皿を弁償させられたとかいうことは労働基準監督署に相談できる。理不尽なことにはNOと言えるんだ。
― 学校を卒業して、社会に出て「働く」ということの現状について、ココが問題だなと感じていらっしゃることはありますか?
就職でいちばん気にしてほしい問題としては、3年以内の離職率が30%も超えているということ。これはここ数年の話ではなくて、20年くらいずっとそう。だから、慎重に会社を選んでほしい。
― 会社とのミスマッチが原因なのでしょうか。
ミスマッチだったり、キャリアアップを目指したり。働いていた会社よりも仕事の内容や給料面で良いなと思う会社にステップアップしたい気持ちは分かるけど、自分なりのスキルを身に付けてから辞めるべきだと思う。3年でそれがどこまで身に付くのだろうという疑問はある。
― お金に関わることで、新入社員が気を付けるべきことは何でしょうか。
国民年金は納めた方が絶対お得。月に1万5千円と言うと高いなと感じるかもしれないけど、納めた額と受給額を比べると、納めた方が得だと分かる。受給額は年間で78万円だから、10年で780万円。40年かけて納めてきた分(1万5千円×12か月×40年=720万円)を10年分だけで上回ることになるわけだ。それから、住民税は働き出してから前年の分を納めるから、入社1年目は納めない代わりに定年後1年目に納めることになるのは覚えておいてほしい。