Common’s Sense
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「働き方」について説明会で細かく聞くべし
庄子 隆
第2回では、社会の一員として、社会が必要とするものやサービスを創り出し、その対価を得ることが「働く」ということの基本であるということを学びました。第3回は、それを踏まえたうえで、就職活動中の説明会の時点で「働き方」について踏み込んだ質問をしても良いのか?ということについてのお話を伺いました。(取材・文/古川紗帆)
― 社会を支えるために、どのように働くかということを考える上でのポイントなどはありますか。
自分の好きな、あるいは自分の能力を最大限発揮できる仕事をするのが一番効率良く社会に貢献できると思う。でも、どんな仕事をするにせよ、さっきも言ったように「就職」ではなく「就社」なんだということを頭に入れておく必要があって、雇用契約の内容が重要になってくる。入社したての頃っていうのは、会社に入れたのが嬉しくて雇用契約書っていうのはあんまりこと細かに読まない人も多いんだよね。
― その内容は就職活動の時点では拝見できないのですよね?
そうだね、見せるっていうことはなかなか・・・。ただ、転勤の有無だとか、総合職と一般職の違いだとか、働き方に関して気になることは説明会などで細かく聞いておくべきだと思う。「あんまり細かいことを聞いたらまずいんじゃないか」と思うかもしれないけれど、でもやっぱり働き方って大事だから、人事担当者に聞くのが当たり前だと思う。人事担当者からしたら、のほほんと話を聞いているだけの学生よりも、そういうことを聞いてきた学生に対して「この学生は、そういうところまで深く考えて就職活動をしているんだな」と評価するかもしれない。やっぱり「働く」というのは一生のことだから。
― 働き方について深く質問することで、人事担当者にむしろ好感を持ってもらえるということもあるということでしょうか。
そうそう。もちろんその聞き方にもよるんだけどね。さわやかに聞けば良いと思う。その上で「じゃあ君はどんな働き方がしたいの?」と聞かれたときにきちんと答えられるようなビジョンを持っていると、人事も「お、すごいな」と思うよね。